いつもなら、2~3年寝かした樹の葉やドライフラワーの生成の風合いを生かして、落ち着いた色合いのリースを造るのが好きなんですけど、小さな画像だと細かいパーツがはっきり判りにくくなっちゃうんで、ちょっとコントラストの強い組み合わせで造ってみます。
まずは簡単な蔓を巻いたリースベースを使って造る方法。これなら初めての人でも失敗しません。はじめはやっぱりスタンダードにワイヤーやフローラルテープを使うのが、後で手直しする時楽ですね。
例えば今日の材料は、庭の片隅で見つけたキバナノコギリソウやコバンソウ、秋口まで残って紅葉しはじめたアジサイ。
花屋さんで買ってきたトウガラシ、漂白したシダの葉っぱ。
夏のハイキングで摘んできたヤマハハコ、ウバユリの実。公園で拾ってきたプラタナスやナンキンハゼの実。
裏の空き地や川縁で採ってきたメリケンカルカヤ、キンエノコロ、道ばたのオオニワホコリの白い穂やカゼクサの黒い穂。
すぐに使うかは別として、とりあえず手元に並べておくと色々とイメージが広がって造りやすいかも。
ワイヤー30番、24番、フローラルテープ
ラフィア、麻ヒモ、麻のリボン。
アジサイを小枝のかたまりに分けます。そのままダイナミックに使っても良いけれど、あとでちょっとした表情の調節をしたいときには、小さめの塊に分けて使うと便利。
30番のワイヤーで茎をからげます。きゅっと引っ張って、上の方でクルクルッと2回ぐらい下の方でも2回ぐらい巻いて針金の足はまっすぐ平行なままでそろえておきましょう。先端までグルグルねじってしまうと、あ
とで束ねるとき不格好になりやすいので注意してくださいね。
針金の上から焦げ茶色のフローラルテープを巻きます。ロウがしみこませてある紙テープなので、ぴたっとくっついて後の作業が簡単。大きめの花屋さんにおいてあります。細かいパーツを造るときは半分の幅に裂いて巻き付けると、写 真のようにすっきりした足下になります。
針金の足下をU字に曲げて蔓の間に差し込むと抜けません。木工用ボンドを針金に着けてから差し込むと、さらに安心。ワイヤーが手に入らないときは、茎をボンドで直接とめてもなんとかなりますが、慎重に扱わないとポキッと折れてしまうこともあります。
とりあえず無難に、ほぼ等間隔にアジサイを止め着けたら、同じように針金で束ねたヤマハハコを間に差し込んでいきます。逆に大きなブロックになるように一カ所におなじ花をまとめると、大胆で動きのあるデザインにすることもできます。
蔓のリースベースはそのままでも美しいので、わざわざ隠さないで何カ所か見せるデザインにしてもナチュラルっぽくて好きなんですが、ここではまあ基本と言うことで、横から見ても綺麗なように隙間なくさしていきます。
あんまりあからさまに規則的なのもつらいので、少し気ままに他の材料をさして、自然な感じを演出します。ここではお互いの色合いを強調し合うように反対の色をわざとぶつけるよう配置しています。例えば、赤、緑、白、赤、白、緑なんて言う調子です。こうする事で、全体をビビッドな印象に仕上げることができます。
幾分か人工的な印象を和らげるために、ラフィアの先に針金をくくりつけてふんわり巻き付けていきます。ラフィアはあらかじめ机の角などでしごいて柔らかくしてから使うと自然な曲線が出せます。
さらに変化をつけるために麻のリボンとプラタナスの実を取り付けましょう。リボンはちょっと変則的なループ状にする方が、お行儀よく蝶結びなんかより動きのあるデザインにすることができます。
リボンの位置も斜め上や斜め下にすると、自由な動きのあるデザインに仕上げることができます。逆に真上や真下に着けるとシンメトリーな感じになり、改まった雰囲気を演出できます。
最後に全体の色のバランスを見ながら、アクセントになるような花を取り付けても良いでしょう。それぞれのパーツは根本がワイヤーですから、後から向きを調節することもできます。ちょっと離れたところに飾ってみて、全体のバランスを調整しましょう。
リースの上下を変えてみたり色々試してみると思わぬ 発見があります。一番素敵だと思う向きが決まったら、麻ヒモをループにして吊す位 置を決めます。少し短めにした方が、飾ったときだらしなくなりません。
花の間からリースベースに麻ヒモの輪をくるっと通 してとめつけます。
できあがり。ちょっとビターテイストな仕上がりですね。生成の色ばかりですが、赤、白、緑とクリスマスカラーを網羅してみました。間にもっとスモークカラーの草の実を入れても、楽しいものができると思います。