次々に増えていく カタバミなどの雑草には
フレンチマリーゴールド 、ラミウム
アレロパシー作用で雑草などの繁殖を押さえるのがフレンチマリーゴールドやラミウム、アジュガ。デンプンをためるタイプの球根にも効き目があります。特にフレンチマリーゴールドはカタバミ類にかなりの抗力をしめします。
ここで気をつけなくてはいけないのが、チューリップなどの球根類です。ラミウムとの混植ではチューリップなどが枯れてしまいます。もっとも、僕個人としては芝生中に見栄えよくシロツメクサやカタバミを残しておきたいんですけどね。というのは、都市環境内で最近増えてきたチョウの中に、カタバミを食草にしているヤマトシジミや、シロツメクサを食べるモンキチョウがいるからなんですけど。
黄緑色の植物はコモチマンネングサ。
紫色はアジュガ。白い花はドクダミです。
アレロパシーの三つ巴状態ですね。
1種類だけでのさばっている植物を見つけたら、
必ずしもそうとは言い切れないのですが、
アレロパシーを疑ってみる必要はあります。
ここで、注意を要するのはアレロパシー作用を行う雑草が庭に入り込んだときです。それ自体がアレロパシー作用に対して抵抗力を示すことも少なくないからです。
畑や空き地にどっさり生えているメヒシバ。どこでも見かける雑草なので見過ごしがちですが、これがなかなか侮れないやつなんです。 メヒシバは、それ自体は何でもないのですが、 枯れて分解する段階になって初めてアレロパシー物質ができるのです。
よく、緑肥になるからといって草取りした雑草を埋めて、
その上に色々植えたりする人がいますが、
これは禁物です。昔からお百姓さんたちは、
取った草は焼くか堆肥にしてからでないと土に
入れませんでしたが、これは長年の経験から来た
知恵だったのです。
一般には「植物の出す化学成分がほかの生物や植物に阻害的、または促進的な作用を及ぼす現象」とされています。つまり、自分で動けない植物が、自分の身を守るため、あるときは種を残すために行う現象なのです。
セイタカアワダチソウは、地下茎からほかの植物の種子発芽を抑える物質を出すことで有名ですが、よく調べてみると、実に多くの植物が同じようなことをしているのです。
これとは逆に、ほかの作物の成長を促進したり病気を減らしてくれる植物は コンパニオンプランツとして昔から園芸家たちの間で利用されてきました。
タイムなどのハーブが持つ抗菌作用のある香りの成分。森林浴で有名になったフィトンチッドなど、これもアレロパシーなのです。
最近では、芋虫の蛹化や羽化を抑える成分を持つ植物も多数見つかっています。