ビオトープ・ガーデンのポイント

手に入りにくい野性の動植物は使わない

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ヤマボウシは、花も紅葉も
美しい上に、
実はジャムにしたり
そのまま食べてもおいしい優れもの。

半分は小鳥たちのために
残しておきましょう。

ビオトープは本来、野鳥や虫たちだけのものではなく、野性の植物をはじめとした、いろんな生き物たちの住み家なのです。だから、もともとその地域に生えていた野性の植物を植えるのが一番なのですが、近くの林や河原から根こそぎにして持ってきてしまっては、かえって自然破壊を進めてしまいます。そこで、野性の植物とおなじ役目の園芸植物を庭に植えることで、人にも生き物達にもやさしい庭を造っていこうと考えています。

たとえば、クサイチゴやナワシロイチゴのかわりにブラックベリーやラズベリーを植えれば、ジャムを作ることもできます。

小鳥たちのプレゼントを大切に

小鳥たちが遊びに来るようになると、プランターや庭の片隅に、いろんな実のなる木が芽を出し始めます。植木やさんでは手に入りにくいものもたくさんあります。大事に育てれば、ベランダの自然も、もっと豊かになります。もちろんタダで。

手入れをしすぎない

雑草の芽を目の敵にしないでください。庭の片隅や、あまったプランターを雑草のために残してあげてください。意外にかわいい花を咲かせたり、めずらしい蝶が遊びに来たり、カワラヒワやスズメたちが、ちいさな実をついばみに来ます。落ち葉も残しておくと、コムクドリやジョウビタキが、葉っぱの裏の虫をさがしに来ます。

餌台のカキを食べに来たメジロ

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餌台のカキを食べに来たメジロ

エサをあげるのは食べ物の不足する冬場だけにしましょう。甘やかしすぎは野鳥のドバト化を進めてしまいます。パン屑は簡単でいいのですが、気がつくとドバトだらけに、なんていうことにも。ヒマワリの種などがおすすめ。シジュウカラを呼ぶのにラードやヘットをおく人がいますが、カラスの大好物でもあるので、ご注意。

メジロなどを呼びたいとき、果物の輪切りの他に、オレンジジュースなどをコップに入れておくだけでも大丈夫です。でも本当は、ツバキのように蜜の多い花が餌の少ない時期に咲いてくれるような木を植えておく方が親切かな。水のみ場だけでも、いろんなお客が。

池にはアシなどの水草を

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メダカは絶滅危惧種に指定されたとたん
ショップでの値段がね上がったとか。
いやな世の中ですねえ。

ベランダや池に水中から茎の立つ水草を植えましょう。トンボなどが遊びに来ます。コイやアメリカザリガニは禁物。なにもいなくなってしまいます。ヒメダカのような小魚がおすすめ。

巣箱をかけよう

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なんだか乱雑なキジバトの巣

いつもは種子が好きなシジュウカラやスズメたちも、繁殖期には特にいろんな虫をたくさん食べてくれるので、庭の害虫も減ります。イモムシに換算すると、1日に200匹以上にもなると言う研究も。庭木も剪定しすぎない方が、自分で巣を作るキジバトやヒヨドリに親切かな。

小鳥たちは白い壁が苦手

小鳥たちは白い壁をこわがります。トレリスにキュウイフルーツや、アケビ、ブドウなどをからませ壁を隠しましょう。西向きの壁面 なら冷房費の削減にもなります。キュウイフルーツには雄株と雌株がありますから、必ずセットにして植えるのを忘れずに。