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Monthly Archives: 7月 2013

移動能力がある事と移動する事とは

移動能力がある事と移動する事とは

〜アゲハを巡るエトセトラ〜

ホームページの「ナレッジ」に新しい記事を投稿しました。

プロフィールにタイトルを載せている、僕のチョウチョの論文をかいつまんで紹介しています。
元の論文は、なんとあの1984年に発表されました。

が、ジョージ・オーウェルの1984とは何の関係もないのは言うまでもありません。
まして、あのIQ84とも関係があるはずもありません。

1984 – 1956 Version DVD (FULL)

┐(‘~`;)┌
それはさておき…….

 

二の丸公園カラスアゲハ

↓記事はこちらからも御覧になれます。

カラスアゲハの翅の形をくらべて、地理的変異をさぐる

ところで、色んな生き物の地理的な違いを調べていて面白いなと思うのは、動物の場合、移動能力がある事と移動する事とは必ずしも関係がなかったりするところ。

ものぐさだとかやる気が無いってな話ではなくって、縄張り意識が強いとか食い物にありつけるところが限られてるとか、その他色々、なんで飛べるのに飛んで行かないのか、その動物に事情を聞いてみるほか手だてが無いんじゃないの?って思わざるを得ない事って、わりとざらにある感じです。

おなじアゲハチョウの仲間でもキアゲハなんかは広い範囲を移動して世界的に分布しているし、日本産のキアゲハとイギリス産、アメリカ産を交配してみても、雑種はオスメスともに生まれ生殖能力があります。
これに対してカラスアゲハは地方毎での違いが発達していて、本州産と沖縄産を交配した場合、雑種はオスメスともに生まれますがメスには生殖能力がありません。
そんなこんなで、2000年には交配雑種の結果からカラスアゲハが2種に分離され、長年慣れ親しんだbianorはdehaaniiに変更されました。

Papilio bianor って名前、好きだったのになぁ〜 (。-ノ-)/Ωチー-ン!南無ぅ

日本産蝶の全種リスト 更新記録-What’s new!から抜粋。
******************
カラスアゲハ Papilio dehaanii C. & R. Felder, 1864 ※日本特産種
————本土亜種 dehaanii C. & R. Felder, 1864 北本四九
————八丈島亜種 hachijonis Matsumura, 1919 本
————トカラ亜種 tokaraensis Fujioka, 1975 ト
————奄美亜種 amamiensis (Fujioka, 1981) 奄
————台湾亜種 takasago Nakahara & Esaki, 1930 迷
55. オキナワカラスアゲハ Papilio okinawensis Fruhstorfer, 1898 沖 ※日本特産種
56. ヤエヤマカラスアゲハ Papilio junia Jordan, [1909] 石西与 ※日本特産種
******************

なんて話を繰り広げてると、なんだかチョウチョに詳しい人だと勘違いされかねないので、念のため言っておくと、僕はカラスアゲハとミヤマカラスアゲハを見分けるのさえも苦労するような人間です。
A(^_^;

なので、こんなホームページがあると、結構重宝しています。
ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハの判別法
類似☆ カラスアゲハ × ミヤマカラスアゲハ Ver.1.0
カラスアゲハとミヤマカラスアゲハの比較

3つもリンクをあげたのは、生き物って個体差があるから、やっぱり何頭かの比較を見比べないと、

いったい2つの種の間にはどれくらいの違いがあるのか?

季節によっては特徴が似通って紛らわしかったりするのか?

オスとメスでは個体差の振れ幅には違いはあったりする?

なんてところが飲込めなくて困っちゃうからなのだ。

だから、この頃の図鑑みたいに1種類1枚の写真だけだったりすると、なんかもう色々悩んじゃってね(牧野富太郎の図鑑だと、その種の平均的な姿が表現されてるから、じっくり読み込むとなんとなく主全体の雰囲気が伝わってくるんだけど、写真って所詮1個体の1方向からの姿じゃないですか)。

図鑑って便利なんだけど、紙面の都合上どうしても個体変異とか地方変異とかって言う、生物本来の持っている流動性ってのが見えなくなっちゃって、いつの間にか「種」と言うものが永遠不変のものであるかのように勘違いしちゃう人がとっても多いこと。

ありふれた生き物でも、それぞれの生育地へと陣地を拡げていく過程で、どんどん変化しながらその土地柄に一番合った形にフィットするよう遺伝的にも色々調整してるなんて研究が、そう言えば去年もおもしろいのが発表されたよね。

種が違えば、その種のあり方自体も様々だし地方ごとでの特徴の違いの発達度合いなんて当然種ごとで違ってる訳なんだけど、図鑑ばっかりたよりに物事を見てると種と言うものがいつの間にかユニフォーマルでものすごく固定した変化しない存在の様に勘違いしちゃう人が、思いのほか多かったりするんだよね。
これって、タイプ標本(種を代表する1個体)で種の特徴を記述する記載分類の弊害とも言える気がするんですけど。
種名だって学名だって、研究手段の進歩に従って移ろっていくものなのにさ。
進化論とか習ってるはずなんだけどね。
で、いつの間にかメダカはメダカだと思い込んじゃって、自然保護のためにメダカを放流なんて暴挙に出ちゃったり、ホント、困り果てるんだよねぇ〜 囧rz

分類学や系統学に関する参考サイト

系統学と分類学の違い
記載分類学のすすめ: 会長就任挨拶にかえてpdf

移入種問題などに関する参考サイト

生物多様性に関する移入種・外来種・帰化種編: めざせ!環境エキスパート!

キツネの親子

2013-6-29白馬キツネの親子

先日、八方尾根山麓の牧場で、キツネの親子に出会いました。
新しいホームページにまだなれてないので、お試し投稿してみています。

なるほど、flickrの画像リンクを貼ると記事に表示されるし、画像をクリックするとflickrのページに飛べるんだけど、アイキャッチ用の画像は別に投稿しないと表示されないのかぁ〜。

Fox ( Vulpes vulpes)
http://en.wikipedia.org/wiki/Fox

Hakuba Happoone Winter Resort
http://en.wikipedia.org/wiki/Hakuba_Happoone_Winter_Resort

八方尾根オフィシャルページ(日本語)
http://www.happo-one.jp

な〜るほど、リンクも貼っただけじゃ飛ばないんだ。