nobiru

ノビル
Allium grayi
ユリ科の山菜として有名

こ近所の空き地で花を着けていた。都内でもよく見かける野草の一つだ。黒紫のつぶつぶはムカゴ。

花には小さなハチやらチョウやらが訪れて花粉を運んでいる。多様な環境に適応していくためには遺伝子の交換がぜひとも必要なのだが、花、蜜、花粉と有性生殖はとかく馬鹿にならないエネルギーを必要とする。それに必ずしも実が稔るとは限らないんだよね。

で、手抜きというわけじゃないんだけど、ノビルの花はご覧のように大半がムカゴになってしまっている。こちらは無性生殖で、エネルギーの無駄 が少ない。ただしクローン個体ばかりで、要するに親株と全く同じ体質のものばかりが出来る。勢い病害虫の発生で壊滅的な影響を受けやすい。まあ、この辺のバランスを、折衷案的にうまくとっている植物な訳だね。

春先の新芽のぬたも旨いけれど、もう少しして葉が枯れる頃、小さなタマネギみたいな球根を掘り出して食べても旨い。酢味噌なんかが良く合うよね。お酒のつまみにお一ついかがかな?(^。^)