buna

霧の高尾山にそびえるブナ
ん~、物の怪気分。

たったの400mちょっと登ったケーブルカーの終点に、いきなり広がる原生林だ。氷河の後退で取り残された低地適応型かな?すぐ隣には海岸近くに生えるスダジイもある。早い話、無茶である。そんなこともあって、この山の生物層はやたらと豊富で変化に富んでいる。
そのせいもあり、有無を言わさず始まった圏央道の工事の為もあり、実に様々な団体が調査のために頻繁に立ち入るので 林床はかなり踏み荒らされてしまった場所も少なくない。そんなことより、裏高尾の谷間の村一つがごっそり削り取られているのが、山頂駅から見渡せる。良い谷だったんだけどねえ。建設の猛威だ。
今年はまだ、硫酸ミストによるブナの枯れ込みは始まってはいなかったけどね。

batta

ヒシバッタを撮ったつもりが、よく見たら別 のバッタの幼虫だった。本物はこのすぐ下の石垣にいたのにねえ。
ここは一昨年まではクモノスシダがいっぱい生えていた場所なんだけど、根こそぎ盗まれてからついに回復しなかったんだ。乱獲による生息地の消失(T。T)
規模の大きさからして、業者の仕業ではないかと思う。悲しい。

nanafusi
学生が見つけたナナフシの幼虫

成虫は鈍くさいくせに、こいつはやけに機敏だ。
吊り橋を渡り、尾根を超え、オオルリの声に誘われてきてみれば、そこにはただの公園が広がる??? 高尾山の山頂はいつ来てもアンチクライマックスの極致だ。なんでここまで来て、団地の裏にあるだだっ広い公園みたいなものを見なきゃあアカンの?こんな物つくっといて、「自然保護って言いぐさもないだしょ?」状態。「日本っていったい???」って学生たちに考えさせるのには、とっても良い教材ではある。(^^;
帰り道は沢沿いに降りて、口直しですね。